呼吸器内科
診療科の紹介
当科は呼吸器疾患全般を対象とし、エビデンスに基づく治療を行いながら、安全で適切な診療を提供しております。専門とする気管支喘息・COPD診療に加え、間質性肺炎や呼吸器感染症、肺癌など多様な疾患を診療しております。遷延する咳嗽や息切れ、胸部異常陰影など診断・治療にお困りの患者さんがおられましたら、お気軽にご相談、ご紹介ください。
<主な対象疾患>
・閉塞性肺疾患(気管支喘息、COPDなど)
・間質性肺炎(好酸球性肺炎、過敏性肺炎、特発性肺線維症など)
・肺悪性腫瘍(肺癌、胸膜中皮腫など)
・呼吸器感染症(細菌・ウイルス性肺炎、抗酸菌症、真菌感染など)
・稀少肺疾患(サルコイドーシスなど)
診療内容の特徴・特色
● 閉塞性肺疾患(気管支喘息、COPD など)
気管支喘息
症状(咳・痰、呼吸苦)や背景因子、血液検査(血中好酸球数やIgE)や呼気一酸化窒素(NO)濃度測定、呼吸機能検査(スパイロメトリーやMostGraph による呼吸抵抗測定)、画像検査(胸部レントゲン・CT など)を用いて診断し、吸入ステロイド薬や気管支拡張薬、ロイコトリエン拮抗薬などによる治療を行っております。重症例では生物学的製剤による治療も数多く実施しております。また、喘息のコントロールにはアレルギー性鼻炎や好酸球性副鼻腔炎などの上気道疾患の評価・治療も重要であり、耳鼻咽喉科と連携して診療しております。
COPD(chronic obstructive pulmonary disease; 慢性閉塞性肺疾患)
主に喫煙歴がある高齢者で息切れがあり、感冒を契機に症状が悪化する場合、COPD が疑われます。スパイロメトリーや精密呼吸機能検査(肺拡散能や肺気量分画測定)に加え、胸部レントゲン・CTを行い診断し、前立腺肥大症や緑内障などの併存に注意しながら気管支拡張薬を選択し治療を行っております。喘息病態の合併が2~3割存在することから、その併存に注意を払うことが大切で、合併する場合には吸入ステロイドを併用し、肺炎の合併に注意しながら診療しております。また、増悪時の入院対応に加え、在宅酸素療法の導入時の教育入院や併存疾患(心疾患など)の評価など包括的な診療を行っております。
● 間質性肺炎(好酸球性肺炎、過敏性肺炎、特発性肺線維症など)
胸部レントゲンでスリガラスや網状の陰影が認められた場合に疑われます。胸部CT画像評価を行い、鑑別のため薬剤性や感染症を除外し、膠原病の有無、環境要因を評価します。原因が特定できない場合には気管支鏡による気管支肺胞洗浄や生検を行い診断しています。治療としては主にステロイドが検討されますが、進行性の呼吸機能低下を伴う場合には抗線維化薬(ピルフェニドン、ニンテダニブ)による進行抑制が期待されており、当科でも症例数が増えています。
● 肺悪性腫瘍(肺癌、胸膜中皮腫など)
健康診断などで指摘された胸部異常陰影精査の依頼も多く、胸部CTおよび気管支鏡による肺癌の診断およびその治療にも力を入れています。超音波内視鏡による検査と病理部との連携による効率的な遺伝子診断を行い、ペムブロリズマブなどの免疫チェックポイント阻害薬を組み込んだ化学療法を当科でも積極的に取り入れています。
● 呼吸器感染症(細菌・ウイルス性肺炎、抗酸菌症、真菌感染など)
当院は仙台市における第二種感染症指定医療機関であり、細菌をはじめとする様々な感染症を対象としています。喀痰や気管支鏡検査、血清マーカーなどにより原因菌を特定し、適切な抗菌薬治療を行います。
● 稀少肺疾患(サルコイドーシスなど)
サルコイドーシスは検診や眼科のぶどう膜炎などをきっかけとして来院されますが、主に気管支鏡検査やガリウムシンチなどの検査を行い、診断を行っております。多臓器病変を有する症例では、眼科や循環器をはじめとする各診療科と協力し、最適な治療を提供しております。
スタッフ紹介
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曜日ごとの外来診療内容と担当医
外来診療担当医表をご覧ください(受付は午前8時30分から11時00分までとなっています。)
連絡先
TEL 022-308-7111
FAX 022-308-7179