第8回 採血のはてな??
今回は日頃よく行われている採血について、知っておいて頂きたい豆知識を紹介します。
採血量ってどれくらいなの?
10ml程度=小さじ2~3杯程度。(小さじ1=5ml)
(採血管の一例)
・・・意外と少ないですよね!!
採血で貧血にはならないの?
採血では貧血にはなりませんので、ご安心ください!!
~補足~
一般的に体内を流れる血液の量は、体重のおよそ1/13(男性で体重の約8%、女性で体重の約7%)と言われています。
例えば体重50kgの方で、男性は約4,000mL、女性は約3,500mLの血液が流れています。医学的に、体内を流れる血液の
15%以内が急速に失われても血液の流れには影響がないことが報告されていますので、体重50kg以上の方であれば、
男性600mL、女性525mLまでの採血は問題ないことになります。
採血の後、なぜおさえなくちゃいけないの?
採血の直後、針を刺した場所は小さな穴が開いている状態で、ふさがっていないため、おさえる必要があります。
ご自身で圧迫してください。
大体の人は3分程おさえると、穴がふさがり、血が止まります。
しかし、血液を固まらせないようにする薬(ワーファリンやバファリンなど)を飲んでいる方や、血小板が少ない方や、
日頃、血が止まりにくい方(例えば、鼻血が止まりにくいなど)は、血が止まりにくいため、少し長めに、5分程おさえる
必要があります。
目安の時間は挙げましたが、血が止まらない場合は、更に長めにおさえてくださいね。
!注意!
血が止まる前に、採血された腕で重い荷物を持ったり、服をまくったままだと、血管に力がかかり、血が止まりにくく
なるので、気を付けてください。
心配な時は採血室にいるスタッフに気軽にお声掛けください。
・・・・おまけ・・・・
~ワーファリンを飲んでいるひとは、納豆をなぜ食べちゃいけないの?~
ワーファリンは血が固まるのを抑える薬です。
一方、納豆に多く含まれるビタミンKは、血が固まるための手助けをする働きがあります。
つまりビタミンKは、ワーファリンの働きを弱めることになるので、病気の治療でワーファリンを使っている人は、納豆
などに多く含まれるビタミンKの摂取量に気をつける必要があります。
ビタミンKが多く含まれる納豆や青汁、クロレラなどは、ワーファリンの働きをかなり抑えてしまうので、食事のメニュー
からはずしておきましょう。
ただし、ビタミンKを含んでいる食品の中でも海草類や緑黄色野菜などは、通常の食事で適量摂る場合は、ほとんど
問題ないようです。
むしろ、一切ビタミンKを摂らないことのほうが、栄養バランスが崩れ、健康上よくないといえます。