チーム医療の取り組み
チーム医療について
かつて、医療は一人の医師が中心となって患者さんへの治療を行うことが一般的でした。しかし、医療が高度化・複雑化する中で、医師だけではなく、看護師、薬剤師、検査技師など、医療に携わる全ての職種がそれぞれの専門性を活かし、連携して組織横断的に患者さんの治療にあたる「チーム医療」の実践が求められるようになってきました。
当院では主に下記のチームが結成され、組織横断的に患者さんに適切かつ質の高い医療の提供を行っています。
当院の主なチーム医療の取り組み
1.栄養サポートチーム(NST:NutritionSupportTeam)
NSTは患者さんの栄養管理を適切に行うためのチームのことです。栄養は治療と密接な関係にあり、栄養不良は治療や病気の経過に深刻な影響を及ぼす可能性があります。そういったことが起こらないよう、NSTが中心となり患者さんの栄養状態の評価をおこない、最適な栄養療法を提供するようにしています。
2.インフェクションコントロールチーム(ICT:Infection Control Team)
ICTは各種病原体に起因する院内感染の発生を防ぐために組織されたチームのことです。ICTの詳細については、院内感染対策をご覧下さい。
3.抗菌薬適正使用支援チーム(AST:Anti-microbial Stewardship Team)
ASTは感染症治療における抗菌薬の使用に関し、最大限の治療効果を導き、有害事象(副作用や耐性菌の出現)を抑制するために組織されたチームの事です。
ASTの詳細については、院内感染対策をご覧下さい。
4.緩和ケアチーム
緩和ケアチームはがん患者さんやそのご家族に対して、身体症状のコントロールだけではなく、精神的なケアなどを実施するチームのことです。緩和ケアチームの詳細については、当院におけるがん診療についてならびに緩和ケアチームの設置についてをご覧下さい。
5.褥瘡対策チーム(褥瘡予防対策委員会)
褥瘡とは「床ずれ」のことです。寝たきりの患者さんや全身麻酔等により安静にしなければならない患者さんなど、長時間にわたり体位が固定される場合、自身の体重の圧迫により褥瘡が発生します。
褥瘡対策チームでは、褥瘡に関するリスク評価の実施や予防用耐圧分散マットの使用推奨を行うなどして、発生の予防に努めています。また、すでに褥瘡がある患者さんに対しては軽症のうちに治癒できるよう取り組みを進めています。